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ミャンマーの秘境、チン州の村々を訪問



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チン族の村々を訪問
この地域には、チン族の集落がいくつかあり、今回は2つの村を訪ねました。ひとつは、レンガを造る場所という意味を持つOKPO村。昔はレンガ造りが盛んだったようです。カンペレッのホテルからも近く、足腰に自信がない方でも、問題なく行ける村です。

そして、もう一つはビクトリア山の麓近くにあるHLA LAUNG PAN村。ここの村は、山の中にあり、村までの道中は森の中のトレッキングとなります。(ツアーでは、現地ガイドと相談の上、ご自身の体力に応じて、訪問先の村をお決めください)

チン族の集落訪問にあたり、まず、興味深い点と言えば、チン族の独特の風習です。チン族の女性は、顔に入れ墨を入れる風習がありました。その名残が、今でも年配の女性に見ることができます。
何故、この慣習が始まったのかは、敵と味方の区別のため、ファッションのためなど諸説あります。バガン王朝時代には、チン族の女性は美しいとして有名だったため、妃として誘拐されないように敢えて顔を醜くして守ったとの説もあります。

入れ墨の入れ方は、籐の木の棘に、松の木を燃やした煤と薬草を混ぜた塗料をつけて、模様を描きます。完成までには、数か月かかり、痛さで腫れたり、ひどい場合には、亡くなってしまったこともあったそうです。そのため、1960年代、政府からはこの風習が禁止され、若い女性はこういった風習はしていません。私が訪れたOKPO村でも、約150人の村人のうち、この風習が残る女性は7人しかいませんでした。
チン族の各部族によって、模様が異なる点も、興味深いですね。
【下写真:入れ墨を入れたチン族の女性たち】
 
また、チン族の男性は、斜め掛けの籠に刀を差して身に着けます。これが、一人前になった証拠とされ、どこに行くにも、肌身離しません。刀ケースの籠は、小物入れとして使われ、たばこやお菓子、お水など何でも入れられます。

かつての風習で、チン族の一部の部族では、男性が女性にプロポーズをする際に、口ではなく鼻に笛を当てて吹く鼻笛や笹の葉の葉笛で、愛のメロディーを奏でるというものがあったそうです。女性からのお返しも、返事の内容によってメロディーが異なり、笛で返すとのこと。今は、もう聴けないのが残念ですが、何とも不思議で、ロマンチックな慣習です!

チン族には、精霊信仰の歴史があり、バガン近郊のポッパ山と同様、ビクトリア山もナッ信仰の対象とされています。チン州のナッ信仰儀式として、有名なのが、チン州のナショナルデーに行われるお祭りです。この祭りでは、財力に応じて、牛が生贄にされ、村人に振る舞われます。
そして、その頭部と心臓は、Y字型のポールに飾られます。そして、殺した牛の角や狩りで仕留めた動物の頭を家の前に飾ることで、その家の強さを誇っているとも言われています。

今回、たくさんの牛の角や動物の頭を飾ったお家に訪問をすることができました。この家のお父さんは、嬉しそうに、身振り手振りを交えながら、いつ仕留めたものか、そのときの武勇伝をお話しくださいました。

HLA LAUNG PAN村 茅葺の屋根の家もあります 村の子どもたち
 
儀式に使われたY字型のポール 家に飾られた動物の頭 狩り話を披露してくれたお父さん
 
優しそうなお母さん 伝統的な衣装に着替えてくれました チン族の男性が持つ籠



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