カンボジア・サイクリングツアーに行ってきました!
*レポートの自転車ルートはオーダーメイドになります。ご希望のルートもアレンジできますので是非ご相談下さい。 |
1日目はベトナム航空にて成田から乗り継ぎでシェムリアップへ移動。
2日目は午前中に陸路にて「カンボジア第二の都市」バッタンバンへ移動でした。
バッタンバンを旅行する日本人はまだ少ないですが、多くの見どころと強い地域性を持った穴場なのです。
昼食後、早速ライドします!
モイピーバイ!の掛け声と共にパチリ。
街の中心部でも車が少ないので、走りやすいです。
大きな街ですが、意外と自転車には優しいんですね。
日本語ガイドはMr.パナー。
サッカーと自転車をこよなく愛するスポーツマン。
今回のツアーの為に下調べもし、気合十分!
街を抜け、田舎道をしばし走ると山が見えてきました。
あれが今日の目的地プノン・サンパウ!
800段ほどの階段を登ると・・・
あぁ・・・絶景かな・・・。雨季の終わりということもあり、緑が鮮やかです☆
こんな洞窟があったり
ポルポト時代に虐殺の現場となった「キリングケイブ」という場所もあります。
観光地でありながら、悲劇の現場でもあるという不思議な位置づけです。
再び、周辺をサイクリング。このような舗装されてない道は燃えますね。
自転車の修理に興味シンシンだった子どもたちと記念撮影♪
道中、珍しい果物を栽培する一般家庭にお邪魔しちゃいました。
御年80歳のお母さんは快く受け入れてくださいました。
後ろにあるのは雨水を貯めるタンクです。
この家では椰子やレモングラス、茄子など様々なものを自家栽培してました。
さすが、お米も果物もたくさん採れるバッタンバン!
お母さんとのお別れを惜しみつつ・・・
プノン・サンパウの麓には決まった時間に「ある野生動物」の大群を見ることができます。
洞窟から出てくるという、その野生動物の登場を今か今かと待ちます。
そして出てきたのは・・・
分かりますか??
コウモリの大群です!!
プノン・サンパウの麓に洞窟の裂け目があり、日没と共に
コウモリの大群が餌を求めて洞窟の外へと繰り出すのです。
これは壮観でしたよ。もう、ずーーーーっとコウモリ出続けますよ!
20分くらい眺めてましたが、群れが途切れることはありませんでした。
・・・一体何匹いるんだ!?
こんな光景は滅多に見れるものではありません。
お・ま・け
バッタンバンの美味しい果物
「美味しい!美味しい!」と食が進みまして、写真を撮るのが後になってしまいましたとさ。
この日は朝からあいにくの大雨・・・・。
あれ?自分は晴れ男のハズなのに!
仕方なく、市場見学をして雨上がりを待ちます。
でも、これはこれで楽しい!
皆さんが大好きなジャックフルーツも買っちゃいました。
ようやく雨が止んだところで、レッツラゴー!
泥だらけの悪路もマウンテンバイクにとっては楽しい道です。
この日の目的地は・・・
何コレ? いかだ?
いえいえ、バッタンバン名物「バンブートレイン」ですヨ!
むかーしむかし、カンボジアにも鉄道が通っておりまして、
タイとの国境から首都プノンペン経由で南部のシアヌークビルまでを
結ぶ一大交通網だったそうな。
しかし、数年前から廃線となってしまい、残るレールを地元民が
穀物などの運搬用に(自主的に)利用し始めたのがこのトロッコの
ようなバンブートレインというわけです。
自転車も積み込み、いざ発進!
意外と速い!!
時速20㎞はあるでしょうか。
レールはガタガタに湾曲してるので、あまり乗り心地は
良くはありませんが、風を切って走るのは楽しいデス。
このバンブートレイン、いつ無くなってもおかしくないので、
今回乗れて本当に良かったです。
というのも、鉄道復旧計画がある為です。
プノンペンからタイ国境までの鉄道が復旧すれば、シンガポールまで鉄道で繋がるのだそうです。
プノンペンの成長著しいですから、数年先で実現しそうですね。
終着駅の周辺の村々もサイクリング。
民家から子どもたちが「ハロー!ハロー!」と声をかけてくれます。
(これはカンボジアのどこの村に行っても同じでした!気分は皇太子さま?)
クロラーン(竹筒に入ったカンボジア風おこわ)を食す皆さん。
これ、本当に止まらない美味しさなんですよ。
クロラーン・チャージ完了ということで再び出発~!
この日はシェムリアップからコーケー遺跡へ移動!
100kmほどの距離が離れてる為、さすがに車での移動です。
サポートカーには自転車用のキャリアが付いてます。
今回のツアーで遠方まで自転車を運べたのもこのキャリアのおかげ。
これがあるだけで一気に内容の自由度が高くなります。
自転車に疲れたら車に乗り換えることもできますしね。
車での移動中、何度もこんな場面に遭遇。トラックの荷台に乗った大勢の人・・・。
雨季明けでお寺にお参りに行くのだそうです。でも、みんな大音量の音楽でノリノリ♪
えっと、お寺行くんだよね??
自転車で走りたくてウズウズしていた頃に、ガイドのパナーから
「コーケー遺跡の手前7kmの地点から自転車で走りませんか」と提案。
平地が多いシェムリアップ周辺とは異なり、ちょっとしたアップダウンのある道を楽しみました。
しばらく走ると、林の中へ。
その先に遺跡がありました!
そう、ここからがコーケー遺跡群サイクリングコースのスタートなのです!
プラサット・プラムという遺跡です。
木の根が毛細血管のようです!
1つの遺跡を見終わったら、次の遺跡へGO!
どの遺跡も崩壊しており、人々から忘れ去られた世界のようです。
実際、この日も観光客は少なく、ほとんど貸し切りのような状態。
それがまた雰囲気に合ってましたね。
途中、自転車に乗った子どもたちと並走なんかもしたりして。
マイペースに楽しめました。
そしてコーケーのシンボル的存在なのが、7段ピラミッド構造が珍しい「プラン」です。
比較的小さい遺跡が多いコーケーの中でもその大きさ、存在感はバツグン!
また、タイミングが良いことに、2014年から最上部まで登れるようになったんですヨ!
最上部からは周辺の樹海を360度見渡せます。
コーケー遺跡群は60もの遺跡が点在しており、
遺跡同士の距離感は自転車で巡るのが丁度良い感じです。
車で巡るのが一般的ですが、自転車の方が圧倒的に楽しいと思います!
僕は「コーケー・サイクリング・ロード」と勝手に名付けております。
この地に王都を置いた王様は自転車で巡ることを念頭に、
各寺院を築いたのでは?(そんな訳はない)。
コーケー遺跡群観光後は、自転車で移動。途中から車に乗り換えてスラアエムへ。
スラアエム?聞き慣れない地名ですが、カンボジア第二の世界遺産
プレアヴィヒア観光の起点となる町(村?)です。
明け方のスラアエム。見ての通り、小さな町です。
この日はここから自転車でプレアヴィヒアを目指します!
途中立ち寄った八百屋さんでは、子どもたちが物珍しそうに集まってきました。
外国人がまだ珍しい地域らしく、僕たちのことを「フランス人?」と言ってたようです(笑)。
子どもたちに見送られながら、再出発。
赤土の道を通って、いざ!プレアヴィヒアへ!
奥に見える山の頂上にプレアヴィヒアがあります。
ずーっとこの山が道の先に見えているので、
「あぁ、少しづつプレアヴィヒアに近づいていってるんだな」と実感が湧きます。
あんな山の頂上に寺院を建てた昔の人はスゴイ!
麓に到着後はトヨタの4WDに乗りかえて山の急斜面を登ります。
自転車で数多くのヒルクライムを経験されている皆さまも、
はじめは「自転車で登ってみたい」と仰ってましたが、
実際に4WDで登ってみると「これはキツイね」とのこと。
本当にジェットコースター並みの角度で登りますから、自転車は危険と思われます。
そして山頂のプレアヴィヒア着。この日は青空が映えて、まさに天空の寺院!
兵隊さんから双眼鏡をお借りしてタイ側を偵察?
この遺跡はタイとの国境に位置しており、数年前は領有権を巡って両軍の銃撃戦がありました。
今でも多くの兵隊さんたちが駐留してます。
国境を守る兵隊さんに敬意を表して(?)、一緒に記念撮影。
そして、プレアヴィヒアと言えば、この断崖絶壁からの絶景ですよ!!
↓**パノラマでも撮影しました。クリックで拡大表示できます**↓
帰りは本当に暑かったです。。。20分おきに休憩を入れながら走ります。
それでも、最後はスピードを上げて走り切るという皆さん、流石です!
午前中は車にてベンメリアへ移動。
道中に立ち寄った村で、子豚ちゃん達を眺めては、ほっこりした気持ちになります。
そしてネットの世界では「天空の城ラピュタのモデル」
ということになっているらしいベンメリア遺跡へ。
つい先日まで雨季だった為、緑が鮮やかですね。
個人的なお気に入りはこの中庭(?)部分。ぜひ見つけてみてください。
遺跡の裏参道の奥まで散歩してみると・・・
子どもたちが川で自転車を丸洗いしてました(笑)。
一応、服を洗濯しに来ていたようですが、水遊びの方がメインになっちゃったようです。
それにしても自転車を川で丸洗いとは豪快な!
日頃、自転車を丹念ににメンテナンスしてる僕たちとしては、色々と気がかりなのですが(笑)。
その後は自転車でシェムリアップへタウタウ(行こう)!
でも、この日も暑い!気温は35℃もあったようです。
普段は絶対に飲まないであろう、カンボジアの甘ったる~いオレンジジュースが皆さまには好評でした。
こんな気候では、これくらい甘い方がしっくりくるんですよね。
ベンメリアからシェムリアップまで車で帰るなら、
国道6号線という交通量の多い大きな道を通るのですが、
マウンテンバイクなら、こんな舗装されてない道もラクラクですね。
し・か・も!
この道はアンコール王朝時代から存在していたというではありませぬか!!
遠方に軍隊を派遣するために造った道なのだそうです。
今では村が点在しており、子どもたちが家から「ハロー!」と声をかけてくれます
(これがホントに嬉しいんですよね)。
道中、村の民家を訪問。僕たちがやってきた途端に「何か変な人たちが来たぞ?」
とばかりに子どもたちが集まってきました。
ゴム紐を使った遊びを披露してくれました☆
こうやってフラリと予定に無い所に立ち寄れるのが自転車ツアーならでは。
こちらのお宅も果物が豊富でした。これはパパイヤの実。
他にも唐辛子も栽培してましたね。
帰り道も空が広い、田んぼがキレイで、気持ち良かったです!
ツアーもいよいよ終盤戦。ここにきてようやくカンボジアが世界に誇るアンコールワット!!
イチバンの有名どころがこんな後回しで良かったのか??
実はこれには考えがありまして、「遺跡は年代順に見た方が面白い」という持論に基づいておりマス。
今回のツアーで見た遺跡を並べると・・・
コーケー遺跡群(10世紀初頭)
プレアヴィヒア(9世紀末)
ベンメリア(11世紀末~12世紀初頭)
アンコールワット(12世紀初頭)
アンコールトム(12世紀末)
何と!ほぼ年代順ではありませぬか!
年代順に辿ると、技術や様式の進化が分かりやすいんですよね。
で、最終的にはアンコールワットの圧倒的な完成度の高さにひれ伏すという
見事なシナリオです(自画自賛)。
一番最初がアンコールワットだと、進化の経緯が分からないので、
細かい点に気づきにくいかもしれませんね。
てなわけで、午前中はアンコールワット。自転車で45分ほどの距離でした。
敷地内にあるお寺にて伝統楽器の生演奏を聴きました。
何十回とアンコールワットに来てますがこれは初めてです。
さて、肝心のアンコールワットの写真を載せないまま、次へ進みます(笑)
それにしても暑い。。。
アンコールワット観光は自転車よりも体力を消耗するであろう一大アクティビティだと思います。
道の両脇の巨木のおかげで涼しい道を通ったら、次のステージ、アンコールトムです。
おなじみの南大門も自転車でくぐると俄然テンションが上がりますよ!
そして、ある「意外な場所」を走ります。
「そこ、自転車で通れるの??」っていうような場所です。
この道が凸凹で適度にスリルもあって、しかも誰もいないのですっごく楽しいんですよ。
これがどこかって?
これは僕たちのとっておきの場所なので、正直あまり教えたくないんです。・・・ケチ?
※アンコールトムの内側は人が少ないエリアも多く、道路状況も良くありません。
自転車で散策する際はガイドを付けましょう!
遺跡の沐浴場で水浴びをする仲良しな2人。
世界遺産で水遊びとはカンボジアの子たちも贅沢です(笑)。
バイヨン寺院(水面に逆さに映ってるのがキレイに撮れました)
バプーオン
プラサット・スゥル・プラット
この辺は遺跡が集中するエリアなので、視覚的にも楽しめますね!
そして、定番のタ・プロームへ。
・・・が、やはり自転車好きガイドのパナーは普通の道では満足しない!
こんな入口あったっけ??
そして、その先は
うぉおおおお!何なんだこの道は!!
自転車しか通れなさそうな小道が森の中に!
パナーは自転車ならどの道が楽しいか、よーく分かってますな。
小道を抜けると、どどん!
どどどーん!
見事、タ・プロームの中心へワープして来ました。
しばし、巨木の存在感に圧倒されます。
全ての遺跡観光を終え、帰り道も当然のごとくマニアックな田舎道を走ります。
ここでも両サイドから子どもたちの「ハロー攻撃」に遭います。
写真では伝わりませんがキレイな夕陽を横目にラストスパート。
最後は舗装された道を走りましたが、皆さんの癖なのか、
マウンテンバイクにしては驚異的なスピードだったようです(笑)。
おまけ
苔アートに興じる子ども。
いよいよ最終日。今夜は帰国のフライトが控えてる為、半日くらいの「ゆるめ」のコース。
この場所は西バライというのですが、11世紀末に造られた巨大貯水池です。
東西約8㎞、南北約2km。湖級の大きさに毎回驚かされます。
今日はこの西バライをぐるりとほぼ1週してみようというコースです。
もちろん、僕らの大好きな赤土の道で~す。
このコース、何がスゴイかと言いますと、「言われなきゃ気づかない見どころ」が多いのですよ。
「言われなきゃ気づかない・その①」アック・ヨム↓
道の途中にありますが、普通はスルーしてしまうでしょうな。。。
なんと、6世紀~7世紀初頭の古~い遺跡なのです。
「言われなきゃ気づかない・その②」6世紀の橋↓
これは・・・もっと気づきにくい!!
ほとんど草に覆われている為、全貌すらよく分かりませんが、きっと立派な橋であったことでしょう。
自転車でこんなマニアックな場所を訪れる人がどれだけいるのだろうか?
そこに優越感を感じてしまう僕はきっと変わり者です。ハイ。
一方、こちらは村人が使ってる現役の橋。これまたちょっとだけスリル。
快くお手洗いを貸してくださった小学校の校長先生と。
定年退職間近だそうです。
退職後の学校は一気に先生不足となるそうで、
やはり人材の不足が今のカンボジアの学校の問題なのだと改めて痛感しました。
子どもたちは増える一方ですが、先生が足りてません。
最後は少し暑くて大変でしたが、この日も無事に走り終えることができました!
7泊9日という長めの日程を通じて感じたことは、
カンボジアとマウンテンバイクは最強の相性だということ!!
まだまだ舗装されてない悪路が多いのですが、
そんな道にこそお米や果物が沢山実る農村がありますし、
素朴で穏やかな人々との出会いがあります。
カンボジアののんびりした空気に触れてマイペースに
自転車を楽しむのがイチバンです。
普段、スピードを求める人でもカンボジアのモイモイ(ゆっくり)な
ペースで行きましょう☆
シェムリアップの街中にはレンタサイクルもありますが、パナーのように
自転車に詳しいガイドを付けて頂くのが断然オススメです!
パナーは本当に「観光客は絶対通らないような道」ばかり知ってます。
自転車好きの方々、またはそうでない方々にも是非体験して頂きたいです。
カンボジアを五感で感じることができるツールが自転車だと思ってマス。
皆さん、大変お疲れ様でした!また来年、一緒に走りましょう!!
●楽しかったの一言に尽きます。
赤い土の道に、鮮やかな緑と青空が映えて、この様な風景の中、子どもたちの声を浴びながら走ることにしみじみと幸せを感じました。
木や草に埋もれたコーケー遺跡群も感慨深いものがありましたし、その後に訪れたアンコールワットがますます奇跡だと感じたものでした。
前回、前々回訪れた場所も、アプローチを変えて頂いたりして新しい印象で楽しめました。
村々をつなぐ赤い道、ゆたかな植物群、果物、限りなく広がる田畑・・・とても楽しかったです。
●現地案内をしてくれた、パナーさんの案内してくれたルートは
自転車好きの私達にはたまらなく魅力のある「道」で大満足です。
ドライバーの気遣いにも感謝です。
●昨年に続いて2度目のカンボジア、シェムリアップ周辺のサイクリングツアーでしたが、
工夫して立てて頂いた計画のおかげで本当に毎日無理なく楽しめました。
さすがだなと思ったのはその場その場での私達の希望、要望、提案を柔軟に受け入れて下さったり、検討して下さることです。
また、時間も私達はゆったりしていたかと思うと高速で自転車で移動したり、
かなり我がままだったと思うのですが、すべてにこやかに受け止めてくださいました。
本当に楽しかった!
来年も必ず実現させましょう!本当にありがとうございました。
カンボジア万歳!
*レポートの自転車ルートはオーダーメイドになります。ご希望のルートもアレンジできますので是非ご相談下さい。 |