▲シェムリアップの人気食堂の豚肉ごはん
カンボジアで食べる定番の朝食メニュー
『豚肉ご飯』は、カンボジアの町中にある食堂の定番メニューです。
下味をつけてから炭火でじっくり焼いた豚肉を白いご飯にのせ、
添えられた漬け物(キュウリやキャベツ・ニンジンなど)と一緒に食べます。
日本でいうところの牛丼のでしょうか。
単純な料理ほど作り手によって味に違いが出るもので、豚肉ご飯もそのうちの一つです。
人気店にはひっきりなしにお客さんが訪れますが、美味しくないお店はいつの間にか姿を消していくものです。
また、味というのは人によって好みが千差万別なので、お気に入りのお店というのも違ってきます。
▲人気店の前にはたくさんのバイク
ホテルスタッフお気に入りのお店へ!
シェムリアップに出張に行った際、宿泊ホテルのスタッフにお気に入りの豚肉ごはん屋さんを聞いてみました。
自分の好きなものを人に教えるとき、人間はついつい熱がはいってしまうものですが、そのスタッフもまさにそんな感じで教えてくれました。
「豚肉ごはん屋さんですか?シェムリアップにはたくさんありますが、私が好きなのは語学学校のニューヨークスクールの近くにあるお店です」
そう言って、市内案内図のコピーを取り出し、印をつけて渡してくれました。
このように未知のものを探りにいく旅の前は、決まっていつも期待が膨んでワクワクします!
▲お店を切り盛りする店員さんたち
ウチのお店をインターネットで紹介してね!
ホテル前でバイクタクシーをつかまえて出発!未知なる美味しいご飯を求めて、ちょっとした旅の始まりです。
ホテルからお店まではバイクで数分。到着したらお店の人に来店目的を告げます。
「おばさん、すいません。ホテルの人にここの豚肉ごはんがとっても美味しいって聞いたんで食べにきたんです。豚肉ごはんひとつとアイスコーヒーください!それと、写真撮ってもいいですか?」
「あら、そうなの、もちろん撮っていいわよ。そのかわりインターネットで紹介して頂戴ね!そうしたら日本のお客さんもたくさん来るようになるかしら。」
遠方からの客人をもてなす心、そして商売を切り盛りするカンボジア女性の逞しさが感じられる一言です。
お店の許可を得たので、焼き場やカウンターなど見せてもらいました。そうこうしているうちに、注文した豚肉ごはんの登場です。
▲炭火でじっくり焼かれた豚肉
豚肉ごはんの美味しい秘密は…
肉は炭火でジュージューと音を立てて香ばしく焼かれ、適度な脂身が濃縮されたうまみを感じさせてくれます。
鍋で炊いた白米は、一粒一粒が独立しつつも、全体としてはふっくらまとまり、噛みしめるとほのかな甘みが口の中に広がります。
しっかり味がついた煮卵との相性もバッチリ。
ご飯を口に運ぶスプーンが止まりません。
お店によっては、しっかりダシのきいたスープが付くことも。時折、漬け物で口の中をさっぱりさせつつ、大地が育てた豚の旨味をごはんと一緒に堪能します。
近年、首都のプノンペンなどでは鉄板の上で焼いた豚肉を使う店も出てきました。
しかし、やはり炭火でないと肉に香ばしさが出ないので物足りません。
経済発展に伴い、白米も電気釜で炊く店が増えているようですが、直火+お鍋で炊いたご飯の味は格別です!
さて、最後に豚肉ごはんのちょっとだけツウな食べ方をご紹介。
卵が好きな方は、地元の方のまねをして、オプションで目玉焼きを注文してみましょう。
しっかり加熱されつつも、とろりとした黄身を残した目玉焼きと豚肉の甘みを一緒に口へ運べば、自然と顔がほころびます!
お店によっては味付き卵を用意しているところもあります。
機会がございましたら、ぜひお試しください。
豚肉ごはん屋のおばさん、約束はたしかに果たしましたよー!!