- アンコール遺跡群の魅力
- どうやって行く?
- ベストシーズンと時期別の楽しみ方
- アンコール遺跡の見学ルート
- 遺跡見学のモデルプラン
- 専門旅行会社ならではの手配とご提案
- ガイドお薦めの楽しみ方
- 遺跡観光のお薦めツアー
- 遺跡観光と組み合わせたツアー
- 近隣国との周遊ツアー
- ビザ(入国査証)について
1. アンコール遺跡群の魅力
▲都城遺跡アンコールトム内のバイヨン寺院
ひとことでアンコール遺跡群といっても、世界遺産に登録されているアンコール地域内には数百にも及ぶ遺跡が点在し、それぞれが個性的な魅力を持っています。
現存する建造物や精緻で細やかな浮き彫り、そこに込められた願いや当時の思想にふれると、およそ600年間にわたってインドシナ半島で続いたアンコール王朝の栄華と、王朝が残した優美な文化が生き生きとした息遣いとともに伝わってくるのです。また、遺跡を包む豊かで森閑とした森の雰囲気もとても印象的です。
【世界遺産データ】
登録名:Angkor(アンコール)分類:文化遺産
登録年:1992年
位置:カンボジア王国シェムリアップ州
指定範囲:約400平方キロ(森林部分を含む)
▲絡みつく樹木の姿で知られるタプローム遺跡
9世紀から15世紀にかけてクメール王国の中心として栄えたアンコールは、現在のシェムリアップ州を中心とする地域に数多くの遺跡群を残しました。
それが現在、世界遺産に登録されているアンコール遺跡群で、世界的に有名なアンコール・ワット、都城遺跡アンコール・トム、絡みつく樹木の姿で知られるタ・プロム遺跡などの宗教都城、寺院のほかに、河川建造物(池、堤防・盛り土、貯水池、運河)、道路、橋梁も含まれます。
王朝の最盛期(12~13世紀初め)には、北は現在のラオスの首都ビエンチャンからタイ中央部のスコータイまでの地域、西はチャオプラヤー川下流域、南はマレー半島北部、東はベトナム南部に及ぶ大版図を治めていました。
2、どうやって行く?
▲シェムリアップへのフライト数も多いベトナム航空
2019年現在、日本よりアンコール遺跡群見学の拠点となる町シェムリアップまでは、直行便がなく、経由便でのご案内となります。
日本からシェムリアップまでの便を運航しているおもな航空会社と経由地は以下のとおりです。
最近は、料金の安い中国系の航空会社もシェムリアップに同日着できる定期便を運航しています。
2016年より、全日空が首都プノンペンまでの直行便運航を開始しました。プノンペン経由やプノンペンと組み合わせたプランも組みやすくなり、ますますアクセスの幅が広がっています。
航空会社 | 経由地 | 出発地 |
---|---|---|
ベトナム航空 | ハノイ、ホーチミン | 成田、関空、名古屋、福岡 |
全日空 | プノンペン、バンコク、ハノイ | 成田、羽田、関西、名古屋、福岡 |
日本航空 | ハノイ、ホーチミン、バンコク | |
タイ国際航空 | バンコク | |
シンガポール航空 | シンガポール | 成田、羽田、関西 |
キャセイパシフィック航空 | 香港 | 成田、羽田 |
3. ベストシーズンと時期別の楽しみ方
▲雨季のスコール
熱帯モンスーン気候に属するカンボジアは、日本と比べると1年を通して高温多湿の国です。年間平均気温は27.6度、年間平均降水量は1320mmになり、気候は大きく雨季(5月下旬~10月下旬頃)と乾季(11月上旬~5月上旬頃)に分類されます。
ガイドブックなどで一般的にベストシーズンと言われているのは、この乾季の時期です。この時期は雨がほとんど降らず移動に支障をきたしません。日中は気温が上がるものの、1年のうちで気温が最も低くなるため、全般的に比較的過ごしやすいときです。(最も涼しくなる12月の平均気温は26度前後)。
◆乾季のおすすめポイント
●雲が少ないので、アンコールワットでの朝日もきれいに鑑賞できる可能性の高い時期です。
※春分の日と秋分の日は中央祠堂のちょうど真後ろから朝日が昇るよう、当時の技術者が天体の動きを見事に取り入れた建築となっています。
▲アンコールワットでの朝日鑑賞
●カンボジア国内では、結婚式のシーズンに当たるため、地元の人たちの結婚式の様子を見ることができるかもしれません。中でも人気があるのは、アンコールワットでのウェディングフォト。ピースインツアー カンボジア事務所(オークンツアー)の人気ガイドMR.パナーの幸せそうな写真はこちら!
【乾季の注意点】
日本との気温差が大きくなる季節なので、体調管理には十分ご注意ください。3月に入ると気温は上昇しはじめ、4月~5月が最も暑い季節となります。
◆暑季のおすすめポイント
●ゴールデンウィークを外せば、航空券の運賃が安くなる時期ですので、暑さが気にならないようなら安く行きたい方にはおすすめです。カンボジア正月(4月中旬)のお祝いムードを感じられるといった楽しみ方もあります。
▲カンボジアのお正月の厄除け儀式
マンゴーをはじめとする熱帯の果物がおいしくなる時期でもあります。
▲この時期は南国フルーツがたくさん実ります
【暑季の注意点】
4月の月間平均気温は30度前後で、日差しも大変強くなるため、暑さに弱い方は避けたほうがいい時期かもしれません。雨季が本格化すると毎日、雨が降りますが、日本の梅雨のように1日中しとしとと降り続けることはまれで、午後のだいたい決まった時間帯にまとまってスコールが降るため、その時間帯のスケジュールをうまく調節すれば、観光に大きな支障をきたすことはありません。
◆雨季のおすすめポイント
雨で緑が美しく輝き、農村の水田や遺跡を包む森が生き生きとするので、風景写真を撮るのが好きな方にはおすすめです。
▲雨季は田植シーズン。こういった爽やかな景色にも出会えます。
運が良ければ雨上がりの虹が遺跡にかかる美しい景色と出合えるかもしれません。また、アンコールは豊富な水資源に支えられて繁栄した王朝なので、水が豊かになる雨季はアンコール本来の姿が見られる季節ともいえます。
▲アンコール遺跡の建築にかかせないシェムリアップ川の源流にある水中遺跡クバールスピアン
▲川底にあるリンガ(クバールスピアン)
【雨季の注意点】
9月~10月は1年の中で最も雨量が多くなり、市内や遺跡が冠水することもあるため、注意が必要です。乾季と雨季でカンボジアの景色を見比べてみるのも楽しみ方のひとつです。こちらはベンメリア遺跡。乾季と雨季でそれぞれ違った趣がありますね。
▲乾季のベンメリア遺跡
▲雨季のベンメリア遺跡
超高床式住居で水上生活を営む集落・コンポンクリアン。乾季と雨季で景色が一変します。
▲乾季のコンポンクリアン集落
▲雨季のコンポンクリアン集落
4. アンコール遺跡の見学ルート
アンコール遺跡群は大小様々、数多くの遺跡が点在しており、どのようなコースで見て回るかによっても効率の良さが変わってきます。まずは、アンコールワットとアンコールトムのコースは必須だと思います。
◆アンコールワット (半日コース)◆アンコールトム (半日コース)
南大門から入って、
・バイヨン寺院
・バプーオン
・象のテラス
・タ・ケウ
勝利の門を出るまで
他に、周辺の様々な遺跡群を見学するには下記の2通りのコースがあります。
◆小回りルート (半日コース)都城アンコールトムの東側にある勝利の門から出て、
・トマノン
・チャウサイ・テヴォダー
・タ・ケウ
・タ・プロム
・バンテアイ・クデイ
などの遺跡を経て大回りルートと合流し、そこから南下して
・プラサット・クラヴァン
アンコールワットの東側を進み、シェムリアップ市内に至るルートです。
◆大回りルート (半日コース)
都城アンコールトムの北門から出て、アンコールトムの西北~西側のエリアにある遺跡をめぐるルートです。
ルート沿いの遺跡には
プリア・カン
ニャック・ポアン
タ・ソム
東メボン
プレ・ループ
バンテアイ・クデイ
などの遺跡があり、バンテアイ・クデイのところで小回りルートと合流します。
おもな遺跡だけを見て回りたい場合
アンコールワットやアンコールトム、タプローム寺院など、主要な遺跡を見て回るのには2日かかります。日本から行く場合は、飛行機の運航スケジュールと乗り継ぎの関係で最低でも5日(3泊5日)を見込んでおくことをおすすめします。
なお、アンコールワットの頂部にあたる第三回廊は、カンボジアの仏日に当たる日は入場できません(仏日の一覧はこちら>>)。また、遺跡によっては修復作業により見学が制限される場合もありますし、現地の状況(道路工事、国家的な行事、天候など)によっては、日程通りに進まない場合もございますので、旅行計画を立てる際にはご注意ください。
郊外・遠方の遺跡も見たい場合
主要な遺跡だけでなく、郊外や遠方にある遺跡にも足を伸ばしたいという場合は、以下のような組み合わせで回ると時間の無駄が少なく観光できます。いずれも、アンコールワット、アンコールトム、タプロームなどと組み合わせた観光も可能です。
ベンメリア遺跡とバンテアイ・スレイ遺跡
東のアンコールワットと言われる巨大寺院遺跡ベンメリアと浮き彫りが最も美しいと言われるバンテアイスレイ遺跡(写真)を回るプラン。
ベンメリア遺跡とコーケー遺跡群
ベンメリア遺跡と、10世紀前半のわずかな期間だけ都が置かれた"幻の都"コーケー遺跡群(写真)を訪ねるプラン。
プノンクーレン(クーレン山)
アンコール王朝発祥の地とされるプノンクーレンは地元の人たちの信仰の場ともなっているところです。涼しい山の上でハイキングやピクニックもお楽しみいただけます。
ロリュオス遺跡群
アンコールワットが建造される以前、8世紀~9世紀にかけて王都が築かれた地ロリュオスの残る遺跡群をめぐります。
サンボールプレイクック遺跡群
カンボジアに現存する最も古い遺跡群サンボールプレイクック(コンポントム州)は7世紀初頭、真臘(しんろう)の時代の都として建造されました。この遺跡独特の八角形の祀堂(写真)やその壁面に施された遺構「空中宮殿」は必見です。
プリア・ヴィヘア
カンボジア北部、タイとの国境付近の山の山頂に造られたヒンドゥー寺院にして、カンボジア第二の世界遺産。625mの断崖の頂上に建っており、天空の寺院とも呼ばれています。まだ訪れる観光客も少なく、広々としたカンボジアの台地を見渡す絶景は必見です。
5. 遺跡見学のモデルプラン 更に遠方の遺跡を多く含めた例(5泊7日)
1日目 午前:日本発⇒(乗継)⇒ |
2日目 午前:アンコールワット観光 ≪第三回廊に上れない日≫ |
3日目 終日:プノンクーレン観光 |
4日目 終日:プリア・ヴィヘア観光 |
5日目 終日:サンボール・プレイクック遺跡群観光 |
6日目 午前:ベンメリア遺跡観光 |
7日目 |
6. 専門旅行会社ならではの手配とご提案
カンボジアを専門に扱う弊社は、創業以来の経験とピースインツアー カンボジア事務所(オークンツアー)とのネットワークを生かして、一般のツアーとは違った工夫やサービスで、よりアンコール遺跡やカンボジアを楽しめるご旅行の手配を心がけております。例えば…
アンコールワットは午前、
アンコールトムは午後をおすすめ
多くのツアーはアンコールワットの観光を午後、アンコールトムを午前に組み込んでいます。同じ順で回ると大変込み合い、ゆっくり見学するのが難しく、場所によってはガイドの声も聴きにくいほど。そこで弊社ではじっくり見学していただけるよう、午前にアンコールワット、午後にアンコールトムの観光をおすすめしています。
建造年代順に遺跡を回るプランなどもご用意
より深くアンコール遺跡を味わいたい、という方向けに、建造年代順に遺跡を回るプランもご用意。遺跡建造の試行錯誤や変遷も観て感じ取ることができるプランです。
7. ガイドお薦めの楽しみ方
世界遺産のアンコール遺跡群をもっと楽しんでいただきたい!そんな想いから、遺跡の魅力を最もよく知るピースインツアー カンボジア事務所(オークンツアー)のガイドにおすすめの楽しみ方を教えてもらいました。
現地ガイド【ポゥキィ】
カンボジア国内でわずか51名!カンボジア全州のガイドライセンスを持つ人気ガイド。知識はもちろんのこと、皆さんを楽しませる曲芸もたくさん持っています。
ポゥキィおすすめの楽しみ方
【アンコールワット東南側の撮影スポット】
「私のおすすめスポットは、アンコールワットの第一回廊外側、東南側からの眺めです。時間帯を問わず、きれいな写真が撮れます。 ここでジャンプすると、アンコールワットの上に乗ったような面白い写真が撮れます。」
現地ガイド【マカラー】
内戦で親を亡くし独学で日本語を習得した努力家。現在、二児の母で子育てしながら働く根性のある女性。とても機転の利くガイドです。
マカラーおすすめの楽しみ方
【バンテアイ・スレイ遺跡の浮き彫り】
「ほかの遺跡と違って、石の色は赤。バラの色ともいわれる赤い石を使って建造されています。太陽や花を表した色のようにも思えます。小さな遺跡ですが浮き彫りはとても細かく、建築のしかたなど見どころがたくさん。ご案内すると、声を上げて喜ばれるお客様もいます。それを見て私も嬉しくなり、もっと遺跡を知ってほしいという気持ちになります。」
現地ガイド【モニー】
落ち着いた雰囲気の最年長ガイド。ポルポト時代を語れる貴重な存在で、歴史にも精通。優しく穏やかで安心感を与える頼もしい存在です。
モニーおすすめの楽しみ方
【自然を感じる遺跡タプローム】
「近年、修復が始まったタプロームですが、昔の面影を今も残しています。寺院から生えている大きな樹木は、1000年近い時間をかけて遺跡にからみつき、堂々と立ち、自然の力の大きさを伝えています。カンボジア人は自然が大好きなので、自然のなかにあるタプローム遺跡は魅力的です。」
現地ガイド【パナー】
養護施設で学んだ日本語を活かして、卒院後に日本語ガイドへ。小さな子どもたちの扱いがとても上手で、小学校での交流を中心としたスタディツアーでも大活躍中です。
パナーおすすめの楽しみ方
【自転車も楽しいバイヨン寺院】
「アンコール王朝時代、最強の王様ジャヤバルマン7世が建てたバイヨン寺院がおすすめです。浮き彫りには当時の人々の暮らしが生き生きと描かれ、国民思いの王様だということがよく分かります。周辺は木陰が多くて涼しいので、私が得意なサイクリングで走るのも気持ち良いですよ!」
現地ガイド【サヴィ】
養護施設で育ち、とても流暢な日本語を話します。以前は日本向けお土産店での内勤業務を経て、その後ガイドとして活躍中!人懐っこい笑顔とまじめな性格からお客様からも大人気。
8.遺跡観光のお薦めツアー
カンボジア・人気の遺跡セレクション
3泊5日
限られた時間と費用の下で、どうやって見るべき遺跡を選ぶかは悩ましいところ。そこで弊社のカンボジアチームがここだけはぜひ見ていただきたいという遺跡をセレクト!最高傑作のアンコールワットをはじめ、人気遺跡を厳選してプランにしました。
プノンペン~シェムリアップまで陸路で歴史順に巡る遺跡ツアー カンボジア最古の遺跡《サンボールプレイクック》も訪ねる6泊8日間
歴史に興味をお持ちの方であれば、年代順に回ってみるというのもおすすめです。
カンボジア 暮らしの中にあるアンコール遺跡を訪ねる旅
人気のある遺跡も見方や回り方を少し変えれば、楽しみ方が何倍も変わります。このツアーは、遺跡を知り尽くし、そのポイントを押さえた現地ガイドと一緒に考え、完成した他にはないアンコール遺跡ツアーです。
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